Customer’s Voice お客様の声

女性用の指輪は、どこを見てもダイヤモンドがあしらわれているデザインが多く、華やかで可愛らしい印象のものが主流です。そんな中で「男性の指輪のような、かっこいい雰囲気のものが欲しい」とご来店頂いた奥様の言葉がとても印象的でした。ご自身のイメージやスタイルに合った指輪を求めるその想いに、私も強く共感し、心を込めてご提案をさせていただきました。

そんな想いを胸に、ダイヤではなく表面に加工を施すことによってかっこよさを出していくデザインをご提案していく中で、お二人の目を引いたのが「スクラッチ加工」でした。スクラッチ加工は、職人の手作業によって施されるため、均一ではない細かな和紙の模様が独特の雰囲気を生み出します。その味わい深い雰囲気は、まるで時間の経過とともに刻まれるふたりの思い出のようで、指輪に温もりと個性を与えてくれます。

またデザインを見ていく中で、ご主人様はスクラッチ加工に加えて「槌目加工」も取り入れたいというご希望がありました。その声をカタチにするために、お互いの好みを尊重し合いながら、スクラッチ加工をベースに、奥様はサイドにスクラッチ加工を、ご主人様は中心にスクラッチ加工、その横側片方に槌目加工を施すことに。まるでふたりが寄り添い、補い合うように、それぞれの指輪に同じ加工を取り入れつつ、ご主人様の想いもきちんと形にすることで、まさにお二人らしさの詰まった素敵なデザインに仕上がりました！

ご納品の際は、残念ながら奥様はご来店が叶いませんでしたが、ご主人様はケースを開ける瞬間から奥様のために動画を撮影され、指輪を丁寧に写真に収めていらっしゃる姿がとても印象的でした。特に、指輪を見つめる眼差しや、「これから奥さんの実家でお披露目するんです」と嬉しそうに話されていたその笑顔がとても印象的で、今でも心に残っています。

スクラッチ加工が刻む模様のように、これからもお二人が寄り添いながら、たくさんの思い出を重ねていかれることを心より願っております。

この度は、お二人の大切なご結婚指輪をお任せいただき、誠にありがとうございました。