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押し出しによる鍛造加工法

2019年4月21日指輪

鍛造加工による結婚指輪は手づくりのオーダーメイドで作成されているものもありますが、多くの鍛造指輪は機械化によって大量生産されています。鍛造加工法により結婚指輪の素材となる金属を作る場合、「前方押し出し」と「後方押し出し」という2種類の方法があります。さらに固体を使った方法ではなく、液体を利用した「静水圧押し出し」という方法が考え出されています。鍛造加工法による押し出しの技術についてご紹介します。

鍛造加工法の仕組み
鍛造加工を行う際に使われる工具ですが、「コンテナ」という型に熱した結婚指輪の素材となる金属を入れて、高圧で「ラム」と呼ばれる押し板を使って金属を押し出し、「ダイス」という穴に押しつけます。ダイスを通して、結婚指輪の素材となる金属が出てくる仕組みとなっています。大きな金属の固まりに熱を加えてやわらかくした後で押し出すことで、細い結婚指輪の素材が出来上がります。ちなみに、結婚指輪の素材となる金属にはプラチナやゴールド、銀や銅、パラジウムやチタンなどがあります。扱う金属によって押し出しやすさが変わってきます。硬い金属は押し出しにくく、やわらかい金属は押し出しやすい傾向があります。

押し出しの種類
押し出しには、「前方押し出し」と「後方押し出し」などの種類があります。前方押し出しとは名前どおり、前から結婚指輪の素材となる金属を押し出す方法であり、後ろから押し出す場合を後方押し出しと言います。前方押し出しや後方押し出し以外の方法として、液体で金属に圧力をかける「静水圧押し出し」というやり方があります。鍛造加工法では、押し出す際に熱を使った「熱間鍛造」が選ばれていますが、結婚指輪の素材となる金属の種類によっては、熱間鍛造より温度の低い「温間鍛造」が利用されることもあります。

前方押し出しのやり方
前方押し出しは、コンテナの中に熱した結婚指輪の素材となる金属を入れて、前方から押し板のラムを使って押し出す方法です。ラムで押し出すことで、結婚指輪の太さの金属に仕上がります。前方押し出しは、ラムを押し出す方向と結婚指輪の素材となる金属が押し出される方向が、「ラム→金属を押し出す→ダイスの穴→押し出された金属」のように一致しているのが特徴です。

後方押し出しのやり方
後方押し出しでは、コンテナの中に入っている結婚指輪の素材となる金属に対して、後ろからラムで押し出す方法となります。後方押し出しは、ラムを押し出す方向と結婚指輪の素材となる金属の押し出される方向が、「金属←ラム、ダイスの穴→押し出された金属」のように、結婚指輪の素材となる金属は逆方向へ出てきます。前から押したほうがいいのか後ろから押したほうがいいのかは、導入されている機械の種類によります。

静水圧押し出しのやり方
通常の鍛造加工では、結婚指輪の素材となる金属のまわりに固体を使って押し出しを行っています。静水圧押し出しでは粘り気のある液体を使い、結婚指輪の素材となる金属を押し出します。粘り気のある液体を使うことで、金属を押し出す際に摩擦が起こりにくくなるというメリットがあります。粘り気のある液体は、金属を押し出す際の潤滑油のような役割を果たしています。

鍛造加工法はさまざま
鍛造加工法には、押し出しという技術があり、「前方押し出し」に「後方押し出し」、「静水圧押し出し」などの種類に分かれています。結婚指輪の素材となる金属を熱して押し出すことから、「熱間鍛造」の技術のひとつとされています。押し出しによる鍛造加工法は、圧力の高い状態で結婚指輪の素材となる金属を加工することができるため、傷がつきにくく丈夫な結婚指輪に仕上がるというメリットがあります。但し、この製法は、主に量産タイプに使われます。