お二人の想い出を指輪というカタチに…

お二人から、そう指輪のデザインをご提案していただき、ハミを知らなかった私は恥ずかしながらも
「それは何でしょうか…？」
教えを請うところから始まりました。

ハミとは、馬具のひとつで馬の口に含ませる金属製の道具です。
騎手が持つ手綱と繋がっており、騎手の操作を口への刺激として馬へ伝える役割があります。
その歴史はとても古く、人と馬とがより高度な部分で意思疎通をはかるために発明されたものでした。

お二人が大学時代に青春を捧げた馬術部。
ご主人様は新歓で、奥様はお姉様の影響で入部され、二人は出会いました。
偶然にもご担当させていただいた私と同じ大学に通われていらっしゃったことが分かり（！）、
とても嬉しいご縁を感じます。

詳しいお話しを伺っていくうちに、とても過酷な部活動であったことが伝わってまいりました。
馬術を学び、鍛錬するだけではなく、馬のお世話もしなければならないため、朝から夜まで時には泊りがけで長い時間をかけて、お休みもほぼないような状況で、活動に勤しんでいらっしゃいました。

そのようなお話しの中からも、お二人から感じるのは馬に対する思いやりや愛情、そしてお二人が過ごされてきたかけがえのない大切な時間でした。
今もなお、お二人の強い絆を表すように、素敵な想いがそこにはたくさん込められていました。

ハミをモチーフとしたご結婚指輪のデザインをするにあたり、お二人からご希望を伺っていきます。
奥様は、ハミをモチーフにしたファッションピアスを持って来てくださっていて、
「このようなイメージで作りたいです」
と私に見せてくださいました。

実際のハミにも色々なデザインがあることが分かりました。
お二人と一緒に細かい部分も決めていきます。

イメージに近いハミモチーフが決定し、次にハミを表現する加工についてのご相談です。
ご主人様は職人による手彫り加工で、ハミの輝きとつや消しのコントラストを楽しむデザインに、
奥様はハミを立体的に加工して、ダイヤモンドをセッティングするキラキラ煌めくデザインに決まりました。
お二人でおそろいのミル打ちもデザインすることとなり、世界に一つのデザインが完成です。

ご結婚式にはお二人の馬術部時代の部員の皆様もご列席されるそうです！
たくさんの方々から祝福されて輝かしい門出を迎えるお二人。
素敵なご縁で結ばれたお二人だけの、世界に一つのご結婚指輪物語です。

この度は、素敵なご結婚式が無事に行われましたこと、心よりお慶び申し上げます。
仲睦まじいお二人のご様子を想像しては私も嬉しい気持ちでいっぱいでございます。
そしてわざわざご報告にお越しくださいまして、またとっても素敵なプレゼントを頂きましてありがとうございます。
お二人が引き出物にされたドロップ（ご結婚指輪の特別仕様バージョン！！）を頂きました。
お気遣いをありがとうございました。

今後共末永くよろしくお願いいたします。
改めまして、誠におめでとうございます。